ハロウィンの季節が近づいてきました。衣装やアクセサリーの作成に瞬間接着剤を使っている方もいるのではないでしょうか。瞬間接着剤はすぐにくっつくので便利なものですが、くっつかないものや剥がれてしまう場合以外にも使ってはいけないものがいくつかあります。
今回は衣服やアクセサリーの作成や補修で瞬間接着剤を使ってはいけない場合をご紹介します。
溶けるので使ってはいけない
それは発泡スチロールです。
コスプレなどの衣装でも発泡スチロールは軽く、加工もしやすいので装飾品として使われることも多いかと思いますが、一般的な瞬間接着剤を使用すると溶けてしまいます。瞬間接着剤はくっつけたいものの間で固まってくっつくという仕組みですが、瞬間接着剤に含まれる成分は発泡スチロールを溶かしてしまいます。
発泡スチロールをくっつけたいときは発泡スチロール用と書かれた接着剤を使うか粘着テープを使うようにしてください。
アルテコの製品では水性接着剤「速乾アクリア」が発泡スチロールと布や紙をくっつけることができるものになります。発泡スチロール同士も少しコツ(少し乾かしてから貼り合わせる)がいりますがくっつけることができます。
とても危険なので使ってはいけない
それは布や革、紙など繊維質な素材です。
特に肌に触れる部分の布や革、紙に使うのはとても危険です。なぜ危険か以下で説明します。
1.固まると硬くなる
瞬間接着剤は固まるとプラスチックになります。飛び出た繊維などがとがって固まり肌を傷つける危険があります。
また、布に浸み込んで固まるため意図しない部分まで瞬間接着剤が広がる場合もあります。そのため、肌に触れない部分でも色合いや風味が変わったり伸縮性がなくなってしまいます。そして、一度瞬間接着剤が布につくと基本的には取り除くことはできません。
2.発熱する
例えば普段でも下のような状況になったことがある方もいるのではないでしょうか?
・瞬間接着剤で手が汚れるから軍手を付けて作業しよう
・履いていたストッキングや靴下が破れてしまったので瞬間接着剤で補修しよう
・瞬間接着剤がついてしまったのでティッシュで拭き取ろう
とても危険です!!
下が実験してみた画像です。
瞬間接着剤は固まるときに多少の反応熱を出します。普段は気にならないほどの熱ですが、これが布など繊維質のものにしみ込むと瞬間接着剤が広がり急激に反応が進みます。その結果、100℃を超える熱さになることもあり、やけどに繋がる危険があります。また、布などと肌がくっついてしまい熱さを感じても、すぐにはがすことができなくなるためとても危険です。着たままの衣服に瞬間接着剤は使わないでください。
布や紙などを接着剤でくっつけたいときは、くっつくまで少し時間がかかりますが、安全のため布用(水性)などの発熱しない接着剤を使ってください。
また、瞬間接着剤を使った作業をするときは軍手など布製のものは使わず、ポリエチレン製などの染みこまない手袋を使うようにしてください。
恐ろしい話をしてきましたが、瞬間接着剤は正しく使えばとても便利なものです。気をつけて使って楽しいハロウィンをお迎えください。